天ぷら盛合せ
和食の代表、天ぷら。魚や野菜、山菜などに、卵と小麦粉をあわせた衣をつけて揚げています。サクッとした衣の中から溢れだす、素材の旨み。四季折々の旬の味覚を、天ぷらでお楽しみください。
天ぷらの歴史
天ぷらの原型となるものは、キリスト教宣教師たちによって16世紀頃に伝来したと言われます。「南蛮焼き」と呼ばれていたというその料理は、水で溶いた小麦粉を魚に付けて揚げるというものでした。それは現在でいう「フリッター」に近く、天ぷらのようにふんわりとした衣ではありませんでした。そのため天ぷらは日本独自の料理として発展したものと考えられています。「天ぷら」という名前の語源は諸説ありますが、ポルトガル語のtemperar(調味料を加える、油を加えて硬くする)や、スペイン語のtemplo(寺院)など、いずれも南蛮渡来の語とされています。また天麩羅という漢字は、江戸時代の山東京伝という戯作者が考えたものとされており、天は「天竺(てんじく)」、麩は「小麦粉」、羅は「薄い衣」を意味しているということです。
天ぷらの調理法
天ぷらの衣は、薄力粉、水、卵を合わせて作ります。混ぜる際の注意として、太めの菜箸を使い、かき回すのではなくたたくように混ぜること。混ぜすぎず、粉が残るくらいにします。また、ねばりは絶対に出さないようにするのがコツ。あらかじめ良く冷やしておくと良いと言われます。揚げ油の温度は180℃ほどで。それ以上温度が高くなりすぎると、素材に火が通る前に衣が焦げてしまいます。逆に揚げるものを鍋に入れすぎてしまうと油の温度が下がるので注意します。衣が冷たく油が熱いほどカラッと揚がりやすいと言われますが、急な温度差により具が破裂することがあるので注意します。また鍋の大きさは小さくても良いのですが、なるべく深いものを使った方がきれいにできます。
天ぷらの盛り付け
天ぷらは見た目の美しさだけで盛り付けがなされているわけではありません。盛りつけられている通り、手前から順に食べていくのが良い食べ方だと言われているのです。例えば魚なら、エビやキスなど淡白な味わいのものが手前に、アナゴなど濃厚な味わいのものは後ろに置かれています。これは寿司と同様、淡白なものから食べていく方が美味しく味わうことができるという知恵のようなもの。もちろん自分の好きなものから食べても良いのですが、おいしく味わうための天ぷらの盛り付けにも注目してみたいですね。
天ぷらの食べ方
天ぷらの相棒とも言えるのが天つゆ。天つゆとは醤油、みりん、だしが基本となる付け汁のこと。大根おろしなどを薬味にします。天つゆをつけて食べる際は、天つゆの器に口を近づけるのではなく、器を持って一口ずつ付けながら食べます。箸で切れる具材の天ぷらは、一度お皿の上で一口大に切り、それから天つゆにつけていただきます。イカのように噛み切りにくい具材の場合は、一度口につけたらお皿に戻してはいけません。最後まで食べきってから天つゆの器を置くようにします。また素材そのものの味わいを楽しむために、天ぷらを塩で食べることも多いです。


